名古屋市南区 発育性股関節脱臼のサイン
2017-08-18
発育性股関節脱臼のサインのひとつと考えられる股関節かいはい制限
実際に家庭で赤ちゃんの股の開きが悪いことに気付くことは少なくて、大抵は新生児検診や3ヶ月検診などで股関節かいはい制限が指摘されることが多いです。
この股の開きが悪い股関節かいはい制限は発育性股関節脱臼にみられるサインのひとつで、男児より女児に多く見られる傾向があります。
何もしないでそのまま放置していると、成長と共に股関節の臼蓋の形成不全を生じることが考えられるのです。
人間の体は、体重を支えて歩行することを可能にするために、骨盤の凹んだ穴に太ももの骨がハマって股関節を形成しています。
先の発育性股関節脱臼というのは、骨盤の凹んだ穴から太ももの骨が外れてしまっている状態ですが、赤ちゃん自体はまったく痛みを感じません。
先に触れた股関節かいはい制限以外のサインとしては、下肢の長さの左右差・仰位で膝をそろえて曲げた時の膝の高さの左右差・太ももの皺の位置が違うなどがあります。
ただ股関節に何ら異常がなくても、これらのサインがみられる可能性もあるので、正確に診断するにはレントゲンや超音波検査などが必要になります。
昔は先天的な要因が強いと考えられていたために、先天性股関節脱臼と呼ばれていました。
ただ、下肢を伸ばした格好でおむつをされるなどの間違った育児習慣が重要な要因になっていることから、最近ではで発育性股関節脱臼と呼ばれています。
また、昔は独歩後に跛行することで発見されることが多かったのですが、現在は先にも触れたように乳児検診で、股の開きが悪いことや脱臼感があると、レントゲンや超音波診断などが行われます。
その為、昔よりも早期発見が可能になっています。
病態としては、周産期にまだ緩みのある赤ちゃんの股関節が、下肢を伸ばした位置でオムツをするなどといった育児習慣の間違いなどで外れていくことが多いと言われています。
また最近育児に取り入れられているスリングによる保育法が、発生を助長するのではないかといった危惧も持たれているのです。
ちなみに成人後でも股関節脱臼がある場合は、下肢短縮のために著明な跛行があったり、股関節痛が生じたりすることがあります。
また昔は出生数の2%前後の発生率だったのが、近年はその約1/10に減少しているという傾向なのですが、現在でも成人の二次性変形性股関節症を含めると代表的な股関節疾患ということに間違いはありません。
この発育性股関節脱臼の治療は、大別すると脱臼の整復とその後に残った変形の矯正の2つに別けられます。
乳児期に発見されるケースでは、リーメンビューゲルと呼ばれる紐型の装具療法が実施されて、その装具で整復が得られない場合や患児が成長した場合には、オーバーヘッド・トラクションといわれる入院牽引療法が行われます。
ちなみに脱臼整復はリーメンビューゲルで80%前後、残りの20%の内80%が入院牽引療法で整復されますが、5%前後が手術を要することになります。
補正手術を実施する場合には、できる限り就学前に一応の治療を終わらせておきたいと考えています。
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