名古屋 新年に気を付けたい腱鞘炎のリスク
今回は新年に気を付けたい腱鞘炎のリスクについてお話ししたいと思います。
実は年末年始にかけて、数名の方からの急患のお問い合わせがありました。それは
「昨日、大掃除をしたのですけど、朝起きると手首がすごく痛みだし、何か腫れた感じがして
動かす度に激痛が走ります。できればすぐにでも診てもらいたいのですが」と言うものでした。
実は年末年始は腱鞘炎の人の問い合わせが増える時期でもあるのです。その原因は大掃除になります。
普段、手首を使わない人が、大掃除を頑張ろうとして、手首を過度に使用した結果、その日に痛みが出なくても
翌日に痛みや腫れが出たり、動かすことができなくなってしまうことがあるのです。
手首の腱鞘炎とは手首の腱の周囲を覆う腱鞘と言う部分が炎症を起こる症状です。よく、腱自体が炎症を起こす
腱炎と合併して起こることあります。はっきりとした原因は不明ですが、反復的に同部位を使用したり、負担をあまり
かけていない部位を急に使用することで起こると言われています。
年末に来るお客様の場合は、ほとんどは反復性のオーバーユース(使いすぎ)による腱鞘炎ではなく、普段負担をかけていない
人が急に使用した結果起こるものです。
腱鞘炎の治療に関しては、整形外科で行う場合、患部を装具による保存やイブプロフェンなど抗炎症薬を服用したり、それでも
改善が見られない場合、ステロイド局所注射(ステロイドを患部に注射する)を定期的に行ったり、手術により腱鞘を広げるような
治療をする場合があります。
ただ、当院の場合は、前腕の筋肉をほぐし、併せて血流を高める温熱療法を行います。ただし、腫脹が見られている急性期の
場合はアイシングの処置などを行います。後は、ある程度運動をしながら、痛みのある範囲は運動制限をしてもらいたいので
テーピングによる固定を行います。また、頻繁に手首の痛みを感じる人に対しては、手首のリハビリに加え、前腕や肘周辺の
筋力を鍛えるトレーニングの指導を行っています。
年末に大掃除を頑張り過ぎたみなさん、手首が痛くなり、腫れがあればすぐに専門的な場所で治療を受けらえると良いと思います。
腫れがなく、少しだけ痛みが出ている方は、まずあまり動かさず、テーピングなどで固定してください。