名古屋市南区 小児期の側弯症
2017-05-12
小児期にみられる脊柱変形の側弯症とは?
脊椎が柱状につながった状態が脊柱で、人間の脊柱は7個の頚椎・12個の胸椎・5個の腰椎・仙骨・尾骨で構成されていて、正常な脊柱は前や後ろから見るとほぼ真っ直ぐです。
その脊柱が左右に弯曲した状態で背骨自体の捻じれも伴うことがある疾患を側弯症といって、通常は小児期にみられる脊柱変形のことを指します。
左右の肩の高さの違いや肩甲骨の突出、腰の高さの非対称・胸郭の変形・肋骨や腰部の隆起などの変形を生じるものです。
また、進行すると腰痛や背部痛、肺活量の低下などの呼吸機能障害、稀なことですが神経障害を伴うこともあります。
日本における発生頻度は約1~2%程度で、女子に多くみられると言った特徴があり、原因不明の側弯が全体の70~80%を占めています。
側弯症は、大きく分類すると機能性側弯と構築性側弯があって、機能性側弯とは疼痛・姿勢・下肢長差などの原因による一時的な側弯状態です。
弯曲は軽度で捻れを伴いませんし、発生する原因を取り除くことで側弯が消失します。
構築性側弯は、脊椎の捻じれを伴った脊柱の側方への弯曲で、正常な状態に戻らなくなったものです。
この構築性側弯の中には、現段階で原因がわかっていないものと、原因である病気がわかっているものがあって、いくつかに分類することができます。
原因が未だ不明で発症全体の約80%前後を占めると言われているのが特発性で、発症年齢により乳幼児期・学童期・思春期にわけられていて、それぞれに特徴があります。
乳幼児期の発症は自然治癒する傾向にあるものと、強い進行を示すものとがあって、進行するかどうかを予測することは難しい点もあります。
また、最も高率にみられる思春期は圧倒的に女の子に多く、側弯の型にも共通性があると言われています。
背骨に生まれつきの異常があることで、成長期に左右の成長に差が発生して側弯に進展するのが先天性で、泌尿器系や心臓など多臓器に生まれつきの異常がある場合も少なくありません。
神経が障害されたことで背中や横腹の筋肉が麻痺したことにより背骨を支える力が失われ湾曲する神経原性というのもあります。
それから筋肉の萎縮する筋ジストロフィーなどの筋肉の病気で発生する筋原性や、血管や結合組織の生まれつきの病気で発生する間葉系疾患による側弯というのもあります。
その他にも小児期の病気や外傷後の脊髄麻痺後や放射線治療後、やけどなどのケロイド、代謝疾患など様々な原因により発症することもあるのです。
側弯症の治療については、側弯の角度・年齢・骨成熟度などによって決められて、主に専門医による定期的な経過観察・装具療法・手術療法の3つがあります。
成長期で側弯が20°~25°以下の軽い側弯に対しては、3~6ヵ月毎の専門医による定期的な診察を受け経過観察が行われます。
側弯が25°~40°までの軽症から中等度に対しては、側弯の進行防止と矯正・保持のために装具療法が実施されます。
35°以上の側弯があると年齢と共に進行して将来的に手術療法をすることもありますが、様々なことを考慮して総合的に判断する必要があります。
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