名古屋 投球障害(ベネット病変)
2014-08-06
ベネット病変とは、聞き慣れない障害かもしれませんが、野球のスポーツ障害のひとつで、特に投手や外野などに起こりやすい
投球による肩の障害の一つです。肩甲骨の先にある、肩甲骨関節窩の下方後方よりの部分に、骨が変異して棘のようになる骨棘
が形成されてしまう状態です。これを命名者の名前にちなんでベネット病変またはベネット病変と言います。野球選手(特に投手や
外野手の多くに見られますが、意外に多いのが、痛みも違和感も感じない、無症状の事も数多くあります。痛みの感じ方としては、
投球時の肩後方の傷みとして出ることがあります。特徴的には投球フォームの中でもフォロースルーでの痛みや水平内転、内旋時の
疼痛と運動制限があります。合併症として、腱板後方や後方関節唇の損傷を伴っている事があります。ベネット病変の治療法は重症
の患者さんには、内視鏡手術でこの骨を削る場合もあります。ただ、ほとんどの場合は、肩関節(特に後方関節包)に負荷が加わる
過度のストレッチを制限し、リハビリでローテーターカフ(特に後方の筋肉であり小円筋と棘下筋)を強化していきます。加えて運動
前後のアイシングをきっちりおこなうことで改善していきます。