名古屋市南区 ガングリオンの発生
2018-11-23
関節液や滑液が濃縮されたゼリー状の物質が詰まるガングリオン
骨をつなぎ止めている靱帯などの関節部分には、関節の動きを滑らかにする滑液が分泌されている関節包や、手首・足首の腱の回りを包み込んでいる鞘状の組織の腱鞘があります。
この中にも滑液が分泌されていて指や手足の関節がスムーズに動くのですが、この関節包や腱鞘にガングリオンというものが発生することがあるのです。
特に手関節の甲側にできることが多くて手首の掌側でも親指側の付け根付近にできやすいといわれていますし、比較的若い女性に多く発症します。
この正体は腫瘤と呼ばれるもので、文字は多少似ていますが細胞が異常に増殖して塊になった腫瘍とは違うものです。
腫瘍には良性と悪性の2つがあって、良性のものは浸潤と転移を起こしませんが、悪性のものは周囲の組織に染み出るように広がってあちこちに転移することがあります。
悪性腫瘍の代表としてよく知られているのが癌ですが、ガングリオンは非腫瘍性の腫瘤で良性ですから、癌と違って浸潤や転移は起こしません。
発生する腫瘤の大きさは米粒大からピンポン玉大まで様々で、こぶの袋の中にはゼリー状のものが詰まっていて、柔らかいものと線維化して硬くなったものがあるのです。
硬い塊が発生してしまうと、骨が出てきたとか、骨が変形してしまったと心配することもありますが、ゼリー状の塊ですから間違わないようにしましょう。
塊が発生すること自体では痛みなどの特有の症状はないのですが、塊が神経を圧迫することがあると様々な症状を引き起こすことがあるのです。
具体的には、手のしびれや痛みなどの感覚異常や麻痺、また思うように手・指が動かせなくなるや関節が固まってしまうなどの運動麻痺の症状が見られることがあります。
また腱を圧迫してしまう場合には痛みを感じることもあるのです。
関節包や腱鞘に発生したものは独立した瘤ではなくて、長い茎で関節包や腱鞘につながっていて、瘤の中には関節液や腱を包んでいる腱鞘内の滑液が濃縮されたゼリー状の物質が詰まっています。
ただ、なぜ発生するのかという原因についてはよく分かっていません。
また、手首に発生するというイメージが強いですが、実は全身の至る所にできる可能性があって、手と同様に足関節にもできますし、骨や筋肉といった組織・神経にできることもあるのです。
これらに発生する場合は、粘液変性したものが融合して生じると考えられています。
ガングリオンの治療ですが、特に痛みなどを伴わずに日常生活で支障がないのなら治療の必要はありませんし、放置しておいても自然に消失することも少なくないのです。
ただ神経や腱を圧迫してしびれや痛みなどの症状を伴って運動麻痺を起こしているような場合や、大きくなっているような場合については治療が必要になります。
一般的な治療方法としては、内容物がゼリー状で柔らかいうちは穿刺吸引が可能なので、注射針を刺して吸引除去するのです。
何度か吸引治療をすることで治ることもあるのですが、茎や袋が残ったままでは再発のリスクが残るので、吸引後にステロイド薬を注入する場合もあります。
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