名古屋市南区 肩鎖関節脱臼
2017-10-11
肩鎖関節がずれてしまう肩鎖関節脱臼
肩鎖関節はあまり関節として認識されることは少ないですが、肩甲骨の肩峰という部位と鎖骨の外側の端っこからなる関節です。
鎖骨を真ん中から外側に触っていくと少し盛り上がってまたすぐへこみますが、盛り上がったところが鎖骨の端っこで、へこんだところが肩鎖関節です。
そして、その外側に骨が触れる部分があって、それが肩甲骨の肩峰で、肩を動かすときに肩甲骨も連動して動くわけですが、その時の視点となっているのが肩鎖関節です。
肩鎖関節にある肩鎖靭帯と、その内側にある菱形靭帯と円錐靭帯の2本、合計で3本の靭帯が互いの位置を一定に保って関節がずれることを防いでいます。
しかし、転んで肩の外側を強く打つなど肩に無理な力が加わることで靭帯が損なわれると、肩鎖関節がずれてしまいます。
靭帯が傷んだ程度で関節のずれの程度が決まり、その程度によって捻挫・亜脱臼・脱臼に分類されます。
ただ現在では、関節を囲む筋肉の損傷の程度やずれの方向によって、肩鎖関節脱臼をさらに4つの型に分ける分類法が用いられて治療方針が決められます。
具体的には、肩鎖靱帯の部分的な傷みだけのⅠ型(捻挫)、肩鎖靱帯が断裂して烏口鎖骨靱帯は部分的に傷んでいるⅡ型(亜脱臼)、肩鎖靱帯・烏口鎖骨靱帯共に断裂しているⅢ型(肩鎖関節脱臼)です。
さらに、鎖骨の端が後ろにずれている脱臼Ⅳ型(後方脱臼)、三角筋・僧帽筋は鎖骨の外側1/3より完全にはずれているⅤ型(高度脱臼)、鎖骨の端が下にずれているⅥ型(下方脱臼)というのもあります。
治療法ですが、Ⅰ型は三角巾で手を吊り2~3日は患部を冷やして、その後は患部を暖めて痛みと腫れが引いたら肩関節の運動練習を開始します。
Ⅱ型は2~3週間三角巾やテーピングで固定して、その後は肩関節周囲の筋肉に負担をかけないようにして肩関節の動きをよくする練習をして、肩関節の動きが良くなったら筋力の回復訓練を行います。
Ⅲ型は中高年の事務職ならⅡ型と同様の治療法をして、若者やスポーツ・仕事で肩をよく使う人は手術を行いますし、Ⅳ型・Ⅴ型・Ⅵ型は手術が必要です。
ただ脱臼した直後は痛みがあっても痛みがひいてきて、そのまま放置していても動かせることはよくありますが、肩鎖関節脱臼は違って症状が残ってしまうことがあります。
具体的には、肩を動かす時に不安定で痛みの原因になる可能性があるということで、軽症の場合は痛みが残りにくいですが、重症の場合には手術しないと痛みが残りやすいのです。
また、極端な筋力低下はほとんど考えられませんが、アスリートレベルでは気になる程度の筋力低下は起こる可能性があります。
それから脱臼した鎖骨の先端が飛び出してしまうので、肩を出すようなファッションの時は目立つため、人によっては美容上の問題も軽視できません。
このようなことを回避するためにも、症状に適した治療をしっかりと受けることが大事と言えますし、そのことをしっかりと認識しておくことです。
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